わたしがブログを始めた訳

『ハッシュタグ狂詩曲(#Rhapsody)』第9話

 テーマ:ブログを始めたきっかけは?


 わたしがブログを始めた訳、それは――
 
 書き溜めたSF小説をこっそり発表したかったから!!
 

 ポイントは、『こっそり』+『発表したかったから』。
 

 『こっそり』の方の理由、それは、わたしがSFマニアで、あまつさえSF小説を書いているなんて、リアルの世界で知っている人は誰もいない。
 このサイトの管理を担当してくれている武田君だけが、この世でただ一人、わたしのアマチュアSF小説家としての顔を知っている。
 武田君に無理を言ってこのサイトを立ち上げてもらった時、彼は、わたしの原稿を見るまで、そして、原稿を受け取ってからも読んでみるまで、信じようとはしなかった。わたしが誰かの代理でSF小説を持ち込んだ、つまり、武田君は代理の代理という訳だ……。

 わたしの『天使の翼』を100枚ほど読んで初めて、彼は――


 こりゃ、間違いなく君の文章だ!


 と見解を訂正した。
 わたしの普段の姿、立ち居振る舞いから、わたしが荒唐無稽なSFを(しかも、恋愛が絡んでいる)書いていると想像できる人なんて、決していないだろう。AIなら、わたしに関するビッグデータを解析して、先入観にとらわれることなく、『この女子は、SFを秘かに執筆している』と結論付けるかも知れないが……
 わたしは、この誰にも知られていないということに無上の快感を覚えるの。まるでもう一人の自分がいるみたいに……

 『発表したい』の理由、それは、二つあって、一つには、堂々とブログで公表しているSFの作者がわたしだとは誰も知らない、という快感。
 もう一つは、より現実的な理由で、真っ向勝負で懸賞小説に応募しても(応募したことはあるけど、1次より上に行ったことがない)、発表できるのはいつになるやら、ならぬやら、だから。


 実際にブログを始めてみて分かったのは――

① 無名の状態で、読者を増やしていくのって恐ろしく大変!

② ブログその物が楽しくて、次々企画を考えちゃって、肝心のSFスペクタクル『天使の翼』がおろそかになりがちだってこと!

 ブログを始めて1年と1か月の経験は、楽しくて貴重な体験となった。
改めて、読者の皆様と、アメーバさんに感謝申し上げます。


『天使の翼』作者:有川慶子






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